ノンシールで気密・水密を担保する
窓の改修工法
戸建住宅の窓をリフォームする工法の一つに、既設の窓枠に新設の窓枠をかぶせる「カバー工法」があります。外壁を切り取る「はつり工法」に比べて大幅に簡便ではあるものの、カバー工法では新旧の窓枠の間を埋めるシーリング作業が伴うため、熟練した技術力 が必要とされていました。
慢性的な施工技能者不足・熟練した施工技能者の減少が進む施工現場において、施工技能者の技量によらず、高い気密性と水密性を担保するためにYKK APが開発し、2016年から採用しているのが、戸建住宅用で業界初のシーリング作業を必要としない「ノンシールカバー工法」です。
ノンシールカバー工法では、シーリング材の代わりに「気密シート」を貼り付けます。シーリングは、そもそも新旧の窓枠の隙間を埋めて雨水の浸入や外気の入り込みを防ぐためのものです。
水や空気は建物の内外に生ずる気圧差によって移動し、外の気圧が高く、部屋の気圧が低ければ、隙間から雨水が浸入してしまいます。YKK APのノンシールカバー工法は、既存の窓枠と新設の窓枠の境目をひとつの気密シートでくるんで密閉し、建物内外の気圧差のない「等圧構造」を作りだすことで雨水の浸入を防ぎ、台風時でも窓枠の内部まで雨が吹き込みません。ほかにも気密シートを使用することで室外の冷気と、室内の水蒸気を遮断して結露を防止したりする効果もあります。戸建住宅の窓枠の仕様は多種多様ですが、気密シートはさまざまな形に対応して容易にくるむことができます。
また、気密シートの接着は室内から行えるため、2階の窓のリフォーム でも屋外に足場を組む必要が無なく、狭小地など難しい条件での施工も可能です。シーリング作業が必要な従来工法と比べ施工時間を約20分以上短縮することが可能です。(※自社検証による)
窓リフォームにおいて、ノンシールカバー工法が画期的な省施工を実現し、施工者の技量によらず高い品質を保つことが可能となりました。窓を使用されるお客様に、高い防水効果、断熱性向上、窓枠内結露予防効果を提供します。