The GEAR

The GEAR

意匠要望を汲んだモックアップを提供
ミニマムな外観と最上級の環境評価に貢献

所在地
シンガポール
竣工
2023年3月
用途
オフィス・研究施設
階数
6階

環境評価指標の最上位のプロジェクト

アジア最大のハブ空港であるシンガポール チャンギ空港近郊にある「The GEAR(Kajima Lab for Global Engineering, Architecture & Real Estate)」は、鹿島建設のアジア統括本社、R&Dセンター、オープンイノベーションハブという3つの機能を併せ持ったオフィス・研究施設です。建物各所には環境先進技術が盛り込まれており、シンガポールの建築物環境評価指標「BCA Green Mark」の最上位の「Platinum SLE(Super Low Energy Building)」も取得しています。


設計においては鹿島建設 建築設計本部(KAJIMA DESIGN)が主体となりプロジェクトが進められ、YKK APは外装全般を担当し設計、製造、施工をおこないました。

北側(ユニタイズドカーテンウォール、アルミリブパネル)
ノックダウンカーテンウォール(L1)

初期の設計協力から終盤の施工現場まで伴走

YKK APは、早い段階から鹿島建設の開発・設計・施工の各部門とともに、本物件用にカスタマイズしたユニタイズドカーテンウォール、ノックダウンカーテンウォール、スカイライト、バルコニー設備の目隠しとして採用された目の細かいアルミリブパネルを設計提案し、設計者が具体的なイメージを持てるようサポートしました。


ユニタイズドカーテンウォールと、アルミリブパネルでは、外観確認用モックアップにて事前に仕上がりを確認。「BCA Green Mark」の認証を取得するため、必要な性能を満たすガラスの中から意匠要望に見合うガラスタイプを選定し、モックアップを通じて承認を得ていきました。


日本とシンガポールでは一般的な納まりが異なることもありましたが、BIMやビデオ会議などを活用し技術的なやりとりを重ね、お互いに納得しながら進行。カーテンウォールの施工段階においては、設計者と現場担当者が一緒になって日々鹿島建設の施工チームとコミュニケーションを取り、スムーズな施工を行いました。

すっきりした外観を実現するミニマムな納まり

メインファサードとなるバルコニーのユニタイズドカーテンウォールでは、シンプルかつ、すっきりとした印象を保つため、捨枠と下枠の嵌合の検討を重ねて下枠カバーをなくしたほか、端部マリオンの見付を最小限にするなど、限りなく部材をミニマムにしました。


また、本物件の象徴的エリアのひとつである半屋外空間においては、バルコニーの開きドアのドア枠をガラス開口に入れ込むことで、カーテンウォールのガラス面との凹凸をなくし、ドアが目立たないように納めました。鹿島建設の設計者と一緒になって検討を行い、建物全体の意匠実現に貢献しました。

ノックダウンカーテンウォール(半屋外)

設計意図を十分に理解した設計提案から、ガラス・部材を組み込んだ工場完成品「ユニタイズドカーテンウォール」をはじめとする製品や、円滑なコミュニケーションに至るまでYKK AP品質を提供しプロジェクトに貢献しました。

Photo: Kajima Development

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