大手町ビル

築60年以上大型物件の改修に
想像力・瞬発力・仕組みづくりで対応

所在地
東京都
竣工(改修工事)
2020年1月
用途
事務所・店舗
階数
地下3階、地上9階、塔屋
改修担当範囲
2階~9階の南北面(一部を除く)
設計監理
株式会社三菱地所設計

築60年以上の歴史ある大型物件の改修

東京駅にほど近いオフィス街の中心にある大手町ビルは、1958年に竣工された歴史あるオフィスビルです。東西約200mにわたる街の一区画を貫く巨大なビルには、数多くの企業が入居しています。築60年以上が経過し、未来に向けて「100年建築」をめざす大規模外装改修が行われました。


大型改修物件は新築工事時の理解が基本となるため、元施工の外装業者が請け負うことが大半ですが、元施工業者ではないYKK APは、2階から9階までの南北面の改修を担当しました。

金曜夜間から日曜夜間までで完工させる工事計画と生産計画

プロジェクトでは、築60年以上を経過した他社施工物件の大改修という難しさに加え、「100見込」「隠し框」「片引き窓」「高い遮音性能」の条件が提示されました。YKK APはガラス・部材を工場であらかじめ組み込んだ「YBS-100」を提案。使い勝手や意匠性への課題は出たものの、発注者や設計事務所、建設会社に丁寧な説明を重ね、商品性能だけでなくYKK APの打ち合わせ対応力も高く評価いただきました。


改装工事は建物を使用しながら行われるため、工区を細かく分け、金曜日の夜間から日曜日の夜間までという限られた時間での工事条件がありました。同時に、生産現場でも少量ロットを長期間にわたって提供できる綿密な計画を立て、臨みました。
いざ解体してみると想定や事前情報と異なる状態に遭遇することもありましたが、現場の柔軟な対応力で解決。担当工区をすべて期日通りに納めることができました。

入居する建物使用者からも信頼されるプロジェクト管理力

改修プロジェクトでは入居される建物使用者への細心の配慮が欠かせません。各テナントが独自のセキュリティーで管理している本プロジェクトにおいては、工事を迎えるまでの細かな調整や建物使用者との信頼関係が重要でした。
YKK APは、発注者、建物使用者に安心していただくため、かつ、社員や作業者を守るために、作業の誠実性を証明する体制や仕組みづくりを考案。工事当日には入居される建物使用者にも立ち合いいただき、滞りなく工事を行うことができました。結果、スムーズなプロジェクト完了に貢献し、高い評価をいただきました。

YKK APの人間力、想像力、瞬発力で大型改修プロジェクトの成功に貢献した実績は、その後の大型改修工事に活かされています。

モノづくりストーリー

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