環境データ・資料

環境管理会計

 YKK APでは、持続可能な社会を目指して事業活動の様々な面から環境負荷低減のための取り組みを進めています。環境活動に投入する費用を明確化し、環境経営判断に活用することで2030年に向けてCO2削減やリサイクルなどの環境に関わる技術・研究等への取り組みに対して投資を促進します。また、ステークホルダーと情報を共有するため環境会計情報を開示します。

環境配慮投資の方針

 YKK APでは、「商品」と「モノづくり」を通じて持続可能な社会づくりに貢献していくため、環境配慮型商品の開発、CO2削減・リサイクル等地球環境負荷低減に関わる取り組みに対し、積極的な投資を進めていきます。同時に、費用対効果を明確にし、その実績をステークホルダーに対して説明していきます。

2023年度実績と課題

 2023年度の環境保全コストは、設備投資として2,967百万円、経費関係費用として、5,366百万円でした。特に地球環境保全では、照明更新や再生可能エネルギー設備導入など前年より投資額が1.6倍となりました。環境保全対策に伴う経済効果は、収益の項目では有価物売却収入として、1,017百万円ありました。費用節減の項目では、省エネルギー政策として生産活動における生産設備の更新、積極的な省エネ投資や待機電力の削減、高効率空調への切り替え等の推進により252百万円節減、省資源・リサイクル政策では、事業活動から出てくる排出物の総量およびコスト削減のため歩留まり改善、RPF設備による廃プラの有価物化により廃棄物処理費が7百万円の節減となりました。

2024年度の取り組み

 2024年度は、エネルギー対策においては、引き続き、生産設備や照明器具、空調設備の更新・高効率化、太陽光発電設備の導入を計画しています。廃棄物においては、事業活動から出てくる排出物の総量およびコスト削減のため歩留まり改善、樹脂市中屑の活用、RPF設備の運用効率化に取り組み、更なる環境保全を進めていきます。

2023年度 環境会計結果

環境保全コスト実績

集計範囲:YKK APグループ(国内) 対象期間:2023年4月1日~2024年3月31日 単位(百万円/年)

※表の見切れている部分は横にスライドしてご覧になれます。
項目/主な取り組みの
内容及びその結果
2021年度 2022年度 2023年度
設備投資 経費 設備投資 経費 設備投資 経費
事業エリア内コスト/公害防止コスト/
廃水処理設備の運転管理費用
234 721 138 741 188 767
事業エリア内コスト/地球環境保全コスト/
廃熱回収設備・高効率照明機器の導入
540 217 1,635 326 2,611 341
事業エリア内コスト/資源循環コスト/
リサイクル化の推進と減容化の推進
986 468 64 441 132 489
事業エリア内コスト計 1,760 1,406 1,838 1,508 2,930 1,597
上・下流コスト/
リサイクルシステムの構築
0 98 0 140 4 158
管理活動コスト/
ISO14001維持管理費、環境報告書発行等
7 167 11 159 26 137
研究開発コスト/
環境配慮型製品の開発
0 2,723 18 2,755 0 3,440
社会活動コスト/
緑地の整備管理費用
0 25 0 26 0 29
環境損傷対応コスト 2 0 0 0 0 0
その他のコスト/
消防設備等の点検と管理
0 10 4 9 7 5
合計 1,770 4,427 1,872 4,597 2,967 5,366

環境保全効果

集計範囲:YKK APグループ(国内) 対象期間:2023年4月1日~2024年3月31日

環境パフォーマンス指標 単位 環境負荷量
2021年度 2022年度 2023年度
CO2排出量 t 250,884 230,571 216,848
SOx排出量 t 9 7 6
NOx排出量 t 47 43 53
排水量 千m3 8,477 6,293 5,878
BOD負荷量 t 35 25 28
COD負荷量 t 10 9 8
排出物発生量 t 83,828 87,417 82,109
廃棄物最終処分量 t 118 102 96

環境保全対策に伴う経済効果

集計範囲:YKK APグループ(国内) 対象期間:2023年4月1日~2024年3月31日 単位(百万円/年)

効果の内容 金額
2021年度 2022年度 2023年度
収益 リサイクルにより得られた収入(有価物売却収入) 1,013 1,017 1,017
費用節減 省エネルギーによるエネルギー費の節減 98 50 252
省資源又はリサイクルに伴う廃棄物処理費の節減 7 9 7
合計 1,118 1,075 1,024