社会
労働安全衛生
サプライチェーンマネジメント
イノベーションマネジメント
ステークホルダーコミュニケーション
人権
基本的な考え方
YKKグループは他人の利益を図らずして自らの繁栄はないとした「善の巡環」の考え方を事業活動の根幹とし、YKK APはこの考えに則った事業活動を行うために、各国/地域のYKKグループ社員が共通した認識をもって遵守すべき7原則と29の細則からなるYKKグループ行動指針(YKK Group Code of Conduct)を掲げ、いかなる事由による差別や人権侵害も行わないことを明確に定めています。「YKK AP人権方針」はその原則の一つである「人権の尊重」を補完するものであり、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」等の人権に関する国際規範を支持・尊重します。
YKK AP人権方針
YKK APは、「YKK AP人権方針」を2023年3月24日開催の当社取締役会で決議しました。本方針は、「YKKグループ人権方針」の改訂に伴い、YKKグループの根幹は共通ながらYKK APの事業活動に関わる人権課題等を踏まえたYKK AP独自の方針として定めたものです。
事業活動に関わる人権課題
YKK APは、事業活動に関連する以下の人権課題への取り組みが、人権責任の重要な要素であると認識し、適切な手続きを通じて対処していきます。
児童労働、強制労働の禁止 |
YKK APは、子どもたちの健全な成長を阻害し教育の機会を奪うことにもなる児童労働の撤廃と防止に取り組みます。また、強制労働・囚人労働の一切を容認しません。事業活動における強制労働・囚人労働発生リスクの防止に取り組みます。 |
---|---|
差別、ハラスメント、虐待の禁止 |
YKK APは、社員および関係者による人種・民族・国籍・宗教・思想・信条・性別・年齢・身体的特徴・性自認・性的指向等によるあらゆる差別を禁止します。また、いじめ、身体的、性的、心理的等の虐待行為やハラスメント行為をはじめ、その他いかなる種類の個人の尊厳を損なう行為を許容しません。 |
結社の自由と団体交渉権の尊重 |
YKK APは、結社の自由および団体交渉権をはじめとする、従業員の基本的権利を尊重し、経営層と従業員は協議を通じて良好な関係を構築します。 |
慣習の理解と法令遵守 |
YKK APは、事業活動を行う全ての国/地域の慣習の理解に努め、労働関連法等を遵守します。万一、当該国/地域の法規制やその執行によって国際的な人権が適切に保護されていない場合には、YKK APは、国際的な人権の原則を最大限尊重するための方法を追求します。 |
多様性の尊重 |
YKK APは、人種・民族・国籍・宗教・思想・信条・性別・年齢・身体的特徴・性自認・性的指向等の多様性を尊重し、ダイバーシティ経営を推進します。また、多様な人材が十分に力を発揮できる制度や環境づくりを行います。 |
安全衛生 |
YKK APは、全ての職場での労働災害防止と、従業員の心身両面にわたる健康の保持増進を図り、安全で安心して働ける職場環境の整備・維持・向上に努めます。 |
労働時間と賃金 |
YKK APは、事業活動を行う国/地域において適用される労働時間と賃金に関する全ての法令を遵守するとともに、生活賃金の支払いに努めます。 |
人権デュー・ディリジェンス
YKK APは、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、人権デュー・ディリジェンスを実施します。そのしくみを通じて、人権への負の影響を特定し、その未然の防止や軽減に取り組みます。
人権に関する審査や影響評価
コンプライアンス委員会の中に設けた人権ワーキンググループ(WG)では、新たな人権リスクのアセスメントを通した現状把握と重要度・深刻度の評価を進めています。2023年度は、国内従業員を対象に、人権影響評価を実施しました。ISO 26000に基づいたYKKグループのコンプライアンス基準である「YKK Global Criteria of Compliance(YGCC)」をベースに、人権課題ごとの深刻度と発生可能性の評価をマッピングすることで、人権リスクを特定しました。評価の結果に基づき、「長時間労働」「差別」「ハラスメント」「労働災害」「個人情報漏洩」に関するガバナンス体制やリスクを低減するための予防策・是正措置を定め、取り組みを強化しています。人権影響評価で特定したリスク以外にも、「児童労働」「強制労働」「緊急事態計画・火災安全」の項目においては、深刻度ゼロトレランスの取り組みを進めています。
また、サプライチェーンについては、2023年度よりリスクアセスメント実施に向けた検討を開始しました。2024年度は、海外従業員を対象に人権影響評価を進めています。
お取引先様相談・通報窓口の設置
YKK APは事業、製品またはサービスが、その影響を受ける人々の人権に負の影響を引き起こした、または助長したことが判明した場合は、関係者と誠実に対応するとともに、原因となった企業活動の是正に取り組みます。また、YKK APの事業、製品またはサービスが、関係者を通じて、人権に対する負の影響に直接関連したことが明らかになった、またはその関連が疑われる場合、関係者への働きかけを通じて救済に努めます。人権に負の影響が生じた、またはそのおそれのある人々が相談可能な社内相談窓口・社外相談窓口を通じてステークホルダーから懸念や苦情を受け付けることができる体制構築に取り組み、問題解決または救済の実施に努めます。
人材
基本的な考え方
YKKグループでは、年齢や性別、学歴などにとらわれず、「自律と共生」の考えをもとに社員一人ひとりが十分に力を発揮できる制度や環境づくりを進めています。めざす姿は、一本一本の木が独立しながら森林を形成するように、一人ひとりが「経営者」という意識を持ち、全員が手を携えて一緒に大きく育つ「森林集団」です。そのような組織として価値を創造すべく、真に公正な人事制度の実現と人材育成に取り組んでいます。
人事制度改革においては、年齢・性別・学歴・国籍に関わらない人事制度、同一役割・同一成果・同一処遇の実現をめざし、「公正」「仕事(役割)」「自律」という理念のもと、“役割”を軸にした「成果・実力主義」のさらなる徹底を図っています。これまで定年後、65歳までの社員を対象に再雇用制度を運用してきましたが、2021年度からは定年制度を廃止しています。これにより、社員は会社の求める役割を果たすことができる限り、年齢に関わることなく働くことができるようになりました。会社は社員に期待する働き方、役割を担うための必要能力、経験を明示し、社員には自らが求めるキャリアの形成や意思を申請できる機会を設けることで自律した働き方の実践を支えます。
基礎データ
国内
※表の見切れている部分は横にスライドしてご覧になれます。2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | ||
---|---|---|---|---|---|
従業員数 | 12,484名 | 12,819名 | 12,802名 | 12,991名 | |
従業員の男女比率 | 男性 74% 女性 26% |
男性 74% 女性 26% |
男性 74% 女性 26% |
男性 73% 女性 27% |
|
平均年齢 | 男性 43.6歳 女性 41.0歳 |
男性 43.8歳 女性 41.3歳 |
男性 44.2歳 女性 41.8歳 |
男性 44.3歳 女性 42.0歳 |
|
年代別従業員数 | 10代~20代 | 2,137名 | 2,308名 | 2,277名 | 2,358名 |
30代 | 2,495名 | 2,431名 | 2,344名 | 2,319名 | |
40代 | 3,733名 | 3,629名 | 3,445名 | 3,300名 | |
50代 | 3,147名 | 3,373名 | 3,619名 | 3,834名 | |
60代以上 | 972名 | 1,078名 | 1,117名 | 1,180名 | |
離職率 | 2.4% | 2.6% | 2.6% | 2.3% | |
平均勤続年数 | 男性 20.8年 女性 18.1年 |
男性 20.7年 女性 18.3年 |
男性 21.0年 女性 18.7年 |
男性 20.9年 女性 18.6年 |
YKK APグループ(国内)実績
海外
※表の見切れている部分は横にスライドしてご覧になれます。2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|---|
従業員数 | 4,328名 | 4,158名 | 4,341名 | 4,843名 |
YKK APグループ(海外)実績
ダイバーシティ&インクルージョンの推進
YKK APは人材の多様性を活かすことで新たな価値を創造し、国際社会における将来の競争力向上を図るため、「ダイバーシティ&インクルージョン宣言」を発信しています。フレックスタイム勤務やテレワーク勤務などの制度を推進するとともに、2022年度からは配偶者の転勤に同行を希望する場合、勤務地変更を申請できる制度を設けたことで、退職することなくキャリアの継続が可能となっています。多様な人材が活躍できる環境整備や制度設計を進める他、女性社員の採用強化・キャリア開発支援、障がい者の雇用拡大・定着を重要課題として位置付けています。
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|---|
中途採用比率 | 32.4% | 34.9% | 44.5% | 58.0% |
採用に占める女性比率 | 34.8% | 28.0% | 29.2% | 30.2% |
男女賃金比 | 68.6% | 68.6% | 69.7% | 68.8% |
管理職1人当たりの男女賃金比 | 86.4% | 86.4% | 87.7% | 88.4% |
女性管理職人数 | 110名 | 113名 | 122名 | 133名 |
女性管理職比率 | 5.9% | 5.8% | 6.2% | 6.5% |
女性係長相当職人数 | 389名 | 411名 | 447名 | 474名 |
障がい者雇用率 | 2.33% | 2.28% | 2.30% | 2.44% |
YKK AP単体 実績
働き方
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|---|
年次有給休暇取得率 | 60.9% | 67.1% | 71.3% | 76.7% |
1人当たり総実労働時間(年間) | 1,854時間 | 1,983時間 | 1,974時間 | 1,963時間 |
育児休業利用者数 | 男性 156名 女性 103名 |
男性 134名 女性 78名 |
男性 169名 女性 90名 |
男性 157名 女性 74名 |
育児休業取得率※ | 男性 64.2% 女性 93.6% |
男性 53.2% 女性 97.5% |
男性 73.2% 女性 96.6% |
男性 67.7% 女性 102.8% |
介護休業利用者数 | 2名 | 0名 | 3名 | 5名 |
YKK AP単体 実績
※2021年度までは厚生労働省 雇用均等基本調査に基づく算出方法により算出。
2022年度以降は育児・介護休業法改正に伴う公表方法に従い算出。なお2022年度は期をまたいで育児休業を取得した人数を含む。
人材開発
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|---|
公的資格奨励金対象資格取得件数 | 1,837件 | 2,548件 | 1,748件 | 1,313件 |
会社派遣での学位取得者数※1 | 8名 | 13名 | 17名 | 21名 |
次世代リーダー育成プログラム 「価値創造塾」 |
||||
・参加者数※2 | 9名(195名) | 9名(195名) | 9名(204名) | 9名(204名) |
・役員登用数※3 | 25名 | 29名 | 32名 | 34名 |
YKK AP単体 実績
※1 累計対象学位:博士号、MBA、MOT
※2 かっこ内は累計参加者数
※3 延べ人数
従業員エンゲージメント
国内では2021年度から派遣社員を除くYKK APグループ従業員を対象に、エンゲージメント調査を実施しています。2022年度はエンゲージメントが低下しましたが、残業率の低減や年次有給休暇取得率の向上に伴い、2022年度の49%に対して、2023年度は50%と上昇に転じています。調査におけるエンゲージメントは、人的資本の重要項目の一つと捉え、継続的なフォローアップを実施していきます。
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|---|
従業員エンゲージメント | - | 51% | 49% | 50% |
YKK AP単体 実績
社内で定期的に実施するエンゲージメント調査結果(肯定的回答の比率)
労働安全衛生
労働災害
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|---|
労働災害度数率※1 | 0.20 | 0.31 | 0.22 | 0.10 |
労働災害年千人率※2 | 0.10 | 0.07 | 0.09 | 0.08 |
労働災害強度率※3 | 0.01 | 0.02 | 0.01 | 0.00 |
※1 YKK APグループ(国内)実績
休業1日以上または身体の一部もしくはその機能を失う労働災害死傷者数
「労働災害による死傷者数÷延べ実労働時間数×1,000,000」により算出
※2 YKK APグループ(海外)実績
休業1日以上または身体の一部もしくはその機能を失う労働災害死傷者数
「1年間の死傷者数(休業1日以上)÷1年間の平均労働者数×1,000」により算出
※3 YKK APグループ(国内)実績
「延べ労働損失日数(休業1日以上)÷延べ実労働時間×1,000」により算出
健康経営
基本的な考え方
YKK APでは、従業員とその家族の健康を経営課題として捉え、2018年に制定した「健康宣言」のもと、生活習慣病の減少やメンタル疾患の抑制のための取り組みなどを進め、「健康経営優良法人2024(大規模法人部門)」を取得しています。
健康宣言
YKK AP株式会社は、従業員が誇りと喜びを持って働ける会社でありたいと考えています。
その前提には、従業員と家族の心と身体の健康保持・増進があり、そのことで従業員一人ひとりの個性や能力が最大限に発揮され、企業の発展や社会への貢献に繋がると考えています。
この考えの下、会社・健康保険組合・従業員・家族が一体となって、健康づくりを推進していきます。
健康推進基本方針
YKKグループは、従業員の健康を会社の重要な財産であると考え、全ての従業員が心身ともに健康で働き続けることを支援し、生活習慣病の減少やメンタル疾患の抑制など、従業員と一体になって健康づくりに取組みます。
健康推進体制
健康推進目標と取り組み
YKK APでは、「YKKグループ健康推進協議会」において策定した方針・計画を基に、さまざまな取り組みを行っています。
[行動目標(日本国内)]
01. 生活習慣病の減少に向けて取り組む
02. メンタル疾患の抑制に向けて取り組む
03. 病気の治療と仕事の両立支援に向けて取り組む
全国の健康管理センター、産業医体制により予防と治療の両立を進めています。生活習慣病予防では、健康診断事後措置実施の向上、健康保険組合と共働による生活習慣改善の促進に加え、健康管理支援システムを活用した従業員の健康度評価により健康管理の質の向上に努めています。また、全社で「受動喫煙ゼロに向けた職場づくり」を進めています。メンタル疾患予防では、ストレスチェック制度を利用したセルフケアの支援、職場環境改善を進めるとともに、メンタルヘルス研修の拡充を図っています。
[健康推進への取り組み]
従業員の心と身体の健康を維持促進するための取り組みとして、健康相談窓口を社内外に設置しています。社内では、各事業所の産業医、健康管理センターの保健師・看護師が随時相談に乗っています。また、外部の機関とも連携し、メールや電話、リモート面談でのカウンセリングを通じて、適切なメンタルヘルスケアを行っています。自身の将来・キャリアに関する悩みなどをカウンセラーに幅広く相談できるプログラムとなっており、心の健康と仕事へのモチベーションアップにもつながっています。これらの取り組みを通して、従業員が活き活きと働くことを支援していきます。
健康経営に関する指標
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|---|
ストレスチェック受検率 | 97.6% | 95.5% | 97.2% | 98.0% |
高ストレス者率(厚生労働省基準) | 14.6% | 14.6% | 14.7% | 16.0% |
運動習慣がある人の割合 (1日30分以上の運動を週1回以上) |
45.3% | 44.8% | 46.5% | 44.6% |
定期健康診断受診率 | 99.7% | 99.8% | 99.9% | 99.9% |
精密検査受診率 | 66.5% | 70.3% | 68.0% | -※ |
メタボリックシンドローム該当者率 | 18.1% | 18.3% | 18.6% | -※ |
特定保健指導対象者率 | 21.7% | 20.8% | 20.6% | -※ |
特定保健指導実施率 | 49.4% | 57.8% | 54.1% | -※ |
喫煙率 | 30.7% | 29.3% | 28.6% | 28.3% |
メンタル不調による長期休業日数(休職日数) | 12,985日 | 12,650日 | 16,267日 | 20,397日 |
プレゼンティーズム(平均点) (WHO-HPQの絶対的プレゼンティーズム) |
59点 | 62点 | 61点 | 62点 |
健康づくりキャンペーン参加率 | 67.4% | 67.5% | 69.5% | 67.9% |
YKK AP単体 実績
※2023年度は集計中
お客様満足
基本的な考え方
YKKグループは、社会・マーケットの要望に対して、一貫生産の考え方に基づき品質にこだわりを持って商品を提供してきました。時代は変わっても、この考え方を大切にしていく姿勢を明確にするために、YKKグループ品質憲章を制定しています。
[YKK AP 製品安全基本方針]
YKK APは、経済産業省が推進している「製品安全文化」の定着に貢献するとともに、お客様に安全・安心をお届けすることをめざし、全社を挙げて製品安全活動に積極的に取り組むために「製品安全宣言」および「製品安全行動指針」からなる「YKK AP製品安全基本方針」を2008年11月21日開催の当社取締役会において決議しました。
YKKグループは創業以来、「品質」を経営の中心に置き、事業活動を展開してまいりましたが、「製品安全基本方針」の制定を機にYKK APでは、より一層、製品安全の確保を追求してまいります。
お客様満足度向上のための施設
- YKK AP体感ショールーム(プロユーザー向け)・・・建築・設計関係者に、YKK APの「窓」の性能を体感いただける施設です。
- コラボレーションショールーム(一般のお客様向け)・・・当社を含む住設建材メーカー3社の商品を「見て・触れて・感じて」いただける施設です。
また、自宅にいながら、ショールームを訪れた時と同じように商品選びのヒントを得ることができるWEBコンテンツ「おうちdeショールーム」を公開しています。
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|---|
YKK AP体感ショールーム来館組数 | 478組 | 625組 | 1,250組 | 1,707組 |
コラボレーションショールーム来館組数 | 52,318組 | 63,635組 | 76,811組 | 95,039組 |
YKK AP単体 実績
お客様満足度向上のための取り組み
[FE(フィールドエンジニア)]
生産本部生産技術部内にあるFTC(フィールドテクニカルセンター)は機能流通店の競争力強化に向けた技術支援や、商品の品質確保のための組立、配送等の研修指導を行う目的で発足しました。全国14拠点で活動しているFE39名はFTCに所属しながら、施工現場の最前線で活躍しています。FE向けの教育プログラムの拡充を進め、各エリアでのプロユーザーを対象とした研修で技術指導を行い、最終品質確保、不具合防止教育を実施します。また、不具合が発生した場合には現場へ出動し原因究明を行うとともに、FTCや商品開発へフィードバックすることで商品改善にもつなげています。
[メンテナンス対応]
2019年に「YKK APメンテナンス認定技能士協力会」を立ち上げてから、5年弱となる現在は幅広い技術をもった技能士が300名以上加入し、対応力の強化につながっています。またYKK APが主催する技術研修を受講し、一定基準をクリアしたメンテナンス認定技能士も600名を超え、各エリアのメンテナンス対応において活躍しています。新たに保証制度も充実させ、 2023年10月31日からは延長保証制度を立ち上げました。お客様の将来的不安にも対処できるよう、より一層サービスの向上に努めていきます。
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|---|
FEによる研修会受講者数 | 5,871名 | 9,129名 | 11,075名 | 11,714名 |
メンテナンス認定技能士数 | 531名 | 521名 | 525名 | 612名 |
YKK AP単体 実績
サプライチェーンマネジメント
YKKグループ調達方針
YKKグループでは、組織統治、人権、労働慣行、環境、公正な事業慣行、消費者課題の項目からなる調達方針を掲げています。この方針に基づき、当社はサプライチェーン全体で社会的責任を果たすため、CSR調達を推進しています。その一環で、お取引先との相互理解をより深めることを目的に、法令・社会規範の遵守と公正かつ倫理的な取引、人権・労働環境への配慮、環境・安全衛生への配慮、品質・製品安全の確保、情報セキュリティの確保を明示した「取引基本原則」を定めました。
取引基本原則
YKK APは、お取引先との相互理解をより深めるため、当社からの要請事項を「取引基本原則」として以下の通り明示し、ご理解、ご賛同いただくとともに、当社と共に社会的責任を果たしていくことをめざしています。
サプライチェーンマネジメントに関するデータ
2022年度は取引基本原則を締結した1,184社のサプライヤーを対象にCSRアンケートを実施しました。2023年度は大口取引先および特に重要な材料・部品を取り扱う106社のサプライヤーを対象に、さらに設問内容を深化しCSRアンケートを実施しました。
このCSRアンケート結果の分析を踏まえた改善活動を進めるとともに、サプライヤーとの相互理解に努めていきます。
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|---|
取引基本原則締結社数 | 58社 | 821社 | 1,184社 | 1,226社 |
CSRアンケート実施社数 | - | 48社 | 1,184社 | |
改訂版CSRアンケート実施社数 | 106社 |
YKK AP単体 実績
※累積社数
イノベーションマネジメント
日本の黒部と東京、ドイツ、インドネシアに開発・技術研究拠点を構え、グローバルで研究・開発・検証を行い、お客様視点での価値創造や、技術力の向上を図っています。2023年度には、将来を見据えた新技術の研究・リサーチを加速するため、「技術研究本部」を発足しました。循環型社会の実現に向け、製品素材のリサイクル技術開発などを実施しています。また、各種研究機関との共同研究を実施するとともに、社員の大学院派遣も推進しています。さらに、知的資産に関する戦略的な管理・活用に注力し、特許出願や特許権所有による競争力とブランド価値の向上をめざしています。
特許保有権利数
ステークホルダーコミュニケーション
ステークホルダーエンゲージメントの考え方
YKK APは、地域に信頼され、社会に愛される会社であり続けるために、社員をはじめ、お客様、お取引先、地域社会などあらゆるステークホルダーの皆様と共働しています。必要に応じて対話の場を設け、業務の革新や商品の品質向上に役立てることで、企業価値の向上をめざしています。
また、当社が掲げるパーパス「Architectural Productsで社会を幸せにする会社。」に基づいた企業経営において、従業員、取引先、エンドユーザー、地域社会をはじめとする多様なステークホルダーとの価値協創が重要となっていることを踏まえ、「マルチステークホルダー方針」を策定いたしました。方針の詳細と具体的な取り組みについては、以下のリンクより参照ください。
各ステークホルダーとのコミュニケーション機会
ステークホルダー | ステークホルダーとの関わり | コミュニケーションの例 |
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お客様 | より良い商品・サービスの提供
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お取引先 | パートナーシップによる持続的なビジネスの取り組み
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サプライヤー 協力業者 |
サプライチェーンにおける社会的責任の推進
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地域社会 | 企業市民としての社会的責任の推進
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社員 | 経営との対話と社員持株会
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