ガバナンス
コーポレートガバナンス
コンプライアンス
リスクマネジメント
コーポレートガバナンス
基本的な考え方
YKK精神「善の巡環」の精神のもと、一層の企業価値の向上を目的としたコーポレートガバナンス体制の充実をめざします。経営方針などの重要事項に関する意思決定機関および監督機関としての取締役会、ならびに監査機関としての監査役会という機関制度を基本として、執行役員制度により事業・業務執行を推進する体制をコーポレートガバナンスの基本的な考え方としています。
コーポレートガバナンス体制
役員構成
取締役数、監査役数 | 2024年(8月現在) |
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取締役総数 | 10名(最大定員10名) |
うち取締役(社外) | 1名 |
監査役総数 | 4名(最大定員4名) |
うち監査役(社外) | 2名 |
役員の経歴・出席回数
取締役 | 経歴 | 出席回数 |
---|---|---|
取締役会議長 代表取締役会長 YKK株式会社 取締役 堀 秀充 |
1981年3月 吉田工業(現 YKK)入社 1989年より2006年まで米国勤務 2007年4月 執行役員 2009年4月 上席常務 2009年6月 取締役 上席常務 2011年6月 代表取締役社長 2023年4月 代表取締役会長(現在) 2023年6月 YKK取締役(現在) |
14/14回 |
代表取締役社長 魚津 彰 |
1985年3月 入社 2013年4月 執行役員 2021年4月 上席執行役員 2021年6月 取締役 上席執行役員 2022年4月 取締役 副社長 2023年4月 代表取締役社長(現在) |
14/14回 |
取締役副会長 山地 慎一郎 |
1981年3月 入社 2009年4月 常務 2013年4月 執行役員 2017年4月 副社長 2020年6月 取締役 副社長 2023年4月 取締役副会長(現在) |
14/14回 |
取締役 副社長 岩渕 公祐 |
1986年3月 入社 1996年より2009年まで米国・中国勤務 2009年4月 執行役員 2016年4月 副社長 2016年6月 取締役 副社長(現在) |
14/14回 |
取締役 副社長 水上 修一 |
1985年7月 吉田工業(現 YKK)入社 2009年4月 専門役員 2010年4月 執行役員 2020年6月 取締役 執行役員 2021年4月 取締役 上席執行役員 2022年4月 取締役 副社長(現在) |
14/14回 |
取締役 副社長 生産本部長 阿部 浩司 |
1985年3月 入社 2014年4月 執行役員 2021年4月 上席執行役員 2022年4月 副社長 2023年6月 取締役 副社長(現在) |
14/14回 |
取締役 CHRO(最高人事責任者) 松谷 和男 |
1981年3月 吉田工業(現 YKK)入社 2009年4月 執行役員 2016年6月 取締役 執行役員 2018年4月 取締役 副社長 2021年10月 取締役 副社長 CHRO 2023年4月 取締役 CHRO(現在) |
14/14回 |
取締役 YKK株式会社 代表取締役会長 猿丸 雅之 |
1975年3月 吉田工業(現 YKK)入社 1977年より1994年まで米国勤務 1999年6月 YKK常務 2003年4月 YKK上席常務 2008年6月 YKK取締役 副社長 2011年6月 YKK代表取締役社長 2017年4月 YKK代表取締役副会長 2018年6月 YKK代表取締役会長(現在) 2020年6月 取締役(現在) |
14/14回 |
取締役 副社長 海老原 功一 |
1984年3月 入社 2014年4月 執行役員 2021年4月 上席執行役員 2023年4月 副社長 2024年6月 取締役 副社長(現在) |
- |
取締役(社外) 井上 智子 |
1983年4月 日野自動車工業(現 日野自動車)株式会社入社 2017年4月 同社参与 2019年6月 同社常勤監査役(現在) 2024年6月 当社社外取締役(現在) |
- |
2024年6月時点
監査役 | 経歴 | 出席回数 |
---|---|---|
監査役会議長 監査役(社外) 八馬 史尚 |
1983年4月 味の素株式会社入社 2013年6月 同社執行役員 2015年6月 同社常務執行役員 株式会社J-オイルミルズ 代表取締役社長 2016年6月 同社代表取締役社長執行役員 2022年4月 同社取締役(2022年6月まで) 2023年5月 株式会社セブン&アイ・ホールディングス 社外取締役(現在) 2023年6月 当社社外監査役(現在) 株式会社SUBARU 社外取締役(現在) |
11/14回 |
監査役(常勤) 宮村 久夫 |
1978年3月 吉田工業(現 YKK)入社 2002年より2008年まで中国勤務 2008年4月 YKK執行役員(2018年3月まで) 2018年6月 常勤監査役(現在) |
14/14回 |
監査役 YKK株式会社 監査役(常勤) 永田 清貴 |
1979年3月 吉田工業(現 YKK)入社 2008年4月 YKK執行役員 2009年4月 YKK専門役員 2013年6月 社外監査役 YKK常勤監査役(現在) 2016年6月 監査役(現在) |
14/14回 |
監査役(社外) 関口 美奈 |
1993年4月 アーサーアンダーセン・ダラス事務所入所 2022年6月 リゾナンシア合同会社 代表(現在) 五洋建設株式会社 社外取締役(現在) 2022年7月 トレノケートホールディングス株式会社 社外取締役(現在) 2022年9月 国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構 監事(現在) 2022年10月 EX4Energy株式会社 社外取締役(現在) 2023年6月 当社社外監査役(現在) |
10/14回 |
2024年6月時点
取締役会、監査役会の活動実績
取締役会(2023年度実績) | 開催回数 | 14回(臨時取締役会含む) |
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平均議題数 | 10件 | |
1回当たり 平均開催時間 |
3時間 | |
主な議題・報告事項 |
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経営戦略会議の開催 |
YKKグループの経営理念・経営方針・経営戦略および重要な取締役会決議事項に関して十分な討議を行い、その審議を経て取締役会の決議を行うことにより、取締役会における審議の効率化を図っています。 |
監査役会(2023年度実績) | 開催回数 | 14回(臨時監査役会含む) |
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平均議題数 | 3件 | |
1回当たり 平均開催時間 |
1.5時間 | |
重点監査項目 |
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スキル・マトリックス
区分 | 氏名 | 企業経営 | グローバル | 専門分野 | ||||
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営業・ マーケ ティング |
製造・技術 | 財務・会計 | 組織・人事 | 法務・ コンプラ イアンス |
||||
取締役 | 堀 秀充 | ● | ● | ● | ● | ● | ||
魚津 彰 | ● | ● | ● | |||||
山地 慎一郎 | ● | |||||||
岩渕 公祐 | ● | ● | ● | ● | ||||
水上 修一 | ● | |||||||
阿部 浩司 | ● | |||||||
松谷 和男 | ● | ● | ● | |||||
猿丸 雅之 | ● | ● | ● | ● | ||||
海老原 功一 | ● | |||||||
井上 智子(社外) | ● | ● | ● | |||||
監査役 | 八馬 史尚(社外) | ● | ● | ● | ● | |||
宮村 久夫 | ● | ● | ||||||
永田 清貴 | ● | |||||||
関口 美奈(社外) | ● | ● | ● | ● |
上記は各人の有するすべての専門性・知見・経験を表すものではありません
取締役の報酬等の決定に関する方針
YKK APの取締役の報酬は、企業価値を持続的に向上させ、株主に対する安定配当を実施することとの整合性を勘案し、かつ業績向上の意識を高めるべく当社業績を考慮した報酬体系とし、個々の取締役の報酬の決定に際しては各職責を踏まえた適正な水準とすることを基本方針としています。具体的には、取締役の報酬は、短期報酬としての基本報酬および役員賞与、ならびに長期報酬としての退職慰労金により構成します。
コーポレートガバナンスの機能(委員会)
YKK APの主な委員会
※表の見切れている部分は横にスライドしてご覧になれます。名称 | 委員長、委員数、開催回数 | 概要 |
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コンプライアンス委員会 |
委員長 岩渕 公祐(取締役 副社長) 委員数 16名 2023年度の開催回数 2回 |
当社および子会社のコンプライアンス体制の整備を図っています。コンプライアンス担当取締役を任命し、コンプライアンス体制の整備・遵守の状況等につき、取締役・監査役に報告を行います。 |
ブランドマネジメント委員会 |
委員長 海老原 功一(取締役 副社長) 委員数 33名 2023年度の開催回数 2回 |
専門的見地から、当社の重要な政策の検討・立案を行います。ブランド構築を図り、「善の巡環」に基づいた企業活動の実践と社会への発信強化を進めます。 |
投資委員会 |
委員長 按田 修(経理部長) 委員数 10名 2023年度の開催回数 12回 |
重要な投資案件に対して、投資経済性計算、資本コスト、フリーキャッシュフロー、またカーボンニュートラル促進のためのICPを設定し、審議を行います。これらの審議を経て取締役会の決議を行うことにより、取締役会における審議の効率化を図っています。 |
環境政策委員会 |
委員長 魚津 彰(代表取締役社長) 委員数 12名 2023年度の開催回数 1回 |
環境政策委員会を設置し、当社における環境方針・戦略の策定、環境政策推進の監督を行っています。また、環境委員会では、事業執行部門による政策の推進と施策の企画立案、進捗管理を行っています。 |
環境委員会 |
委員長 茂角 広章(環境施設管理部長) 委員数 54名 2023年度の開催回数 4回 |
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リスク関連(5)委員会 |
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CRO(最高リスクマネジメント責任者)を任命し、YKK APにおけるリスクマネジメントを推進するため、品質委員会、貿易管理委員会、BCM委員会、情報セキュリティ委員会、技術資産管理委員会の各種委員会を設置し、規定の整備とその運用を図っています。 |
安全衛生・健康推進委員会 |
委員長 松本 和広(安全衛生管理部長) 委員数 28名 2023年度の開催回数 0回(2024年度新設) |
安全衛生・健康推進委員会を設置し、施工現場を含む国内外の災害撲滅と従業員の心身の健康維持・増進を支援する施策の立案と推進、進捗管理を行っています。 |
DX推進委員会 |
委員長 深田 しおり(CIO(兼)CDO) 委員数 38名 2023年度の開催回数 0回(2024年度新設) |
当社における全社DX方針の策定および全社統制を行います。 本委員会では、部門横断的なDX活動を統括し、システム、データ、SoD(職務分掌)の全社ガバナンスを強化することで、全社的なDX推進を加速させ、企業全体の競争力向上をめざします。 |
各委員会の委員数は2024年6月時点
YKKグループの委員会
※表の見切れている部分は横にスライドしてご覧になれます。名称 | 委員長、委員数、開催回数 | 概要 |
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YKK指名・報酬委員会 |
委員長 猿丸 雅之 委員数 5名(社外取締役2名) 2023年度の開催回数 10回 |
YKKグループでは諮問機関として、指名・報酬委員会をYKKに設置し、YKK取締役会の決議によって委員を選任しています。取締役、監査役、執行役員、専門役員の選解任と報酬などに関する審議を行い、取締役会に答申します。 |
YKK指名・報酬委員会の委員数は2024年6月時点
コンプライアンス
基本的な考え方
YKKグループにおけるコンプライアンスとは、「法令や社内ルールを遵守することはもとより、企業活動を行う上で求められる社会規範を遵守すること」を指しています。
コンプライアンスへの取り組みを通して、適切にリスクを管理し健全な企業経営を実現し、さらに企業価値を高めていきます。
企業行動規範
YKKグループではYKK精神、経営理念を踏まえた世界中のYKKグループ社員が実践するための行動規範として、2008年に「YKKグループ行動指針」を策定しました。その後、昨今の社会的要請の変化やサステナビリティの重要性の高まりを受け、2021年度に改定を行いました。適用範囲は、YKKグループの全役員・従業員です。
「YKKグループ行動指針」は7原則と29の細則からなり、これらの原則・細則は、国連グローバル・コンパクトが掲げる10原則や、国際労働機関(ILO)が掲げる基本8条約を参照・準拠しており、SDGsにもつながるものです。世界中の社員一人ひとりがこの「YKKグループ行動指針」を実践し、あらゆるステークホルダーから信頼していただけるよう取り組んでいきます。
YKKグループ行動指針 7原則
コンプライアンス
私たちは、常に法令および社内規則の遵守と、社会的要請への対応を念頭に置き、職務を遂行します。
公正な事業慣行
私たちは、社会と公正かつ健全な関係を保ち、ともに繁栄していくために、信頼に基づいた関係を築きます。
人権の尊重
私たちは、グローバルに事業を展開する企業として、事業活動に関わる人々、地域・社会の人々の人権・人格・個性を尊重します。
環境との調和
私たちは、環境との調和を図り、社会に貢献します。
安全衛生
私たちは、全員参加で働きやすい職場環境を形成します。
商品の品質及び安全性
私たちは、お客様との「信頼」を大切にし、品質への「こだわり」をもって安全・安心な商品・サービスを提供します。
コミュニティへの貢献
私たちは、地域社会とともに成長し、いつの時代も愛される企業でありつづけるために、事業活動を通じた国際社会への貢献活動にも積極的に取り組みます。
コンプライアンス活動の基準となるYKK Global Criteria of Compliance(YGCC)
YKK APではYKK精神とISO26000に基づいたYKKグループのコンプライアンス基準である「YKK Global Criteria of Compliance(YGCC)」を導入し、2021年度には国内外主要拠点での導入を完了しています。2022年度以降、新規拠点への対応を行いながら、YGCC運用の定着を推進しています。自己点検、内部監査といったYGCC監査を定期的に実施し、モニタリング項目の標準化を図ることで、各種監査の重複事項を解消するなど、現場の業務軽減にも役立っています。
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
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YKKグローバルコンプライアンス基準(YGCC) 導入拠点数 |
48拠点 (14拠点) |
55拠点 (20拠点) |
56拠点 (27拠点) |
57拠点 (27拠点) |
YKK APグループ(国内+海外)実績 かっこ内は内部監査 実施拠点数
コンプライアンス推進体制
内部通報制度
YKKグループでは「YKKグループ内部通報制度」を2006年から導入し、法律や就業規則、社内規程に違反するような行為について、匿名で社内・社外に設けた窓口に相談・報告できる仕組みを整え、全利用者への周知を行っています。また通報者保護の原則により、相談したことによる不利益な取り扱いを禁止しています。
職場環境、心の悩み、健康について対応する相談窓口も設け、従業員の心身の健康にも配慮しています。海外会社においても、内部通報制度を導入し、相談・報告できる仕組みを整えています。
さらに2023年7月には、「YKKグループお取引先様相談・通報窓口」を新たに設置し、企業活動などで生じる人権侵害から自社に関わる人々の救済の実施に努めています。
行動規範の実践
[経営理念浸透活動]
YKK APでは、事業の持続的成長を支える人・風土づくりのために経営理念浸透活動を積極的に推進しています。
経営理念浸透活動の対象となる理念には、YKK精神「善の巡環」、経営理念「更なるCORPORATE VALUEを求めて」に加え、「コアバリュー」やYKK APのパーパス「Architectural Productsで社会を幸せにする会社。」があります。
「コアバリュー」は、2007年にYKKグループとして多くの社員へのインタビューなどを行い、取りまとめられた3つの基本的価値観です。
YKK AP独自の理念であるパーパス「Architectural Productsで社会を幸せにする会社。」については、2021年にYKK APの若手社員を中心としたプロジェクトにより、自社の社会的な存在意義として定められました。
これらの経営理念を全社員に浸透させる活動を通じて、会社全体および部門全体の一体感の醸成を図っています。
具体的な活動として、国内においては「語らい会」「コアバリュー実践度チェックシート」等の取り組みを行っています。「語らい会」では、各部門長が自らの言葉で経営理念について社員と語りあっています。日本国内の全拠点で毎年開催することで、コミュニケーションによる意識の向上を図っています。2023年度も、国内の約2,000の部門すべて(営業、開発、技術、製造、管理部門)で実施されました。また、社内面談の際には「コアバリュー実践度チェックシート」を用い、社員一人ひとりが自身の行動を振り返ることで、コアバリューについて考える機会を創出しています。
海外の事業会社においても、積極的に経営理念浸透活動が行われています。例えばアメリカにおいては、基本行動「Fundamental Behaviors」を25テーマ定義し、各テーマに沿った社員の行動事例を全社員に向けて社内掲示板やメールで共有しています。これらの事例は主要会議の冒頭で紹介し、議論を深めるといった取り組みも行われています。
リスクマネジメント
リスク管理体制の強化
YKK APではリスク管理体制の強化と有事におけるガバナンス体制を確立するため、CRO(最高リスクマネジメント責任者)主導のもと、リスクマネジメントを推進する5つの委員会(品質委員会、貿易管理委員会、BCM委員会、情報セキュリティ委員会、技術資産管理委員会)を設置し、委員会ごとに規定の整備とその運用を行っています。
2024年度は、自然災害や火災・爆発、社会事件などを管轄する危機管理委員会を「BCM(Business Continuity Management)委員会」に変更し、より事業継続に特化した体制としました。各部門とリスク関連(5)委員会の連携強化、平時でのBCP(事業継続計画)準備、有事におけるスムーズな運用により、レジリエンスを高めていきます。
YKK APリスクマネジメント方針
YKK APリスクマネジメント方針
事業におけるリスクの予見・予防・コントロールを行い、社員の安全確保と経営資源の損失の低減または回避を図り、有事の際には被害ならびに損害の最小化と事業の早期回復を図るようリスクマネジメントを推進し、持続的な成長と企業価値向上につなげる。
YKK APリスクマネジメント 第6次中期方針
マテリアリティ「レジリエントな経営基盤」の実現に向け、グローバルガバナンス体制を強化し、海外のオペレーションリスク水準を下げるとともに、国内および海外の総量リスクのコントロールを図ることによって、事業の持続的成長を推進する。
YKK APリスクマネジメント 2024年度方針
グローバルでのリスクマネジメントの強化に向け、平時での事前対策、教育・訓練、モニタリング等の継続により、「レジリエントな経営基盤」を推進する。
リスクマネジメントシステム
リスクマネジメント体制
リスクマップの整備と重要リスクの選出
事業を取り巻くリスクに対しては、環境の変化、リスク対応の緊急度、予測される損害規模に応じてリスク評価を行い、リスクマップを作成しています。
経営に大きな影響を及ぼすリスクは重要リスク項目に位置付け、リスクの特性に合わせて被害想定や事前対策、教育・訓練などの方針や取り組みを策定しています。2024年度は「労務問題・人材戦略リスク」や「法令違反(下請・独禁法)」を重要リスク項目に追加しています。
事業継続(BC)に向けた教育・啓発
事業継続に向け、BCMを担当する委員(役員)向けに勉強会を開催する他、BCPや危機管理活動における中核となる責任者向けの研修開催、全従業員に対する動画配信などのeラーニングやBCM啓発のための情報発信、「防災士」などの資格取得の推進を行っています。
情報セキュリティ
基本的な考え方
YKK APでは情報資産をさまざまな脅威から保護し事業継続性を確実なものとするとともに、万が一の際にも事業への損害を最小限に抑えるための取り組みを行っています。情報セキュリティリスクは最重要リスクであるという認識のもと、国内外、関係会社も含めた事業横断的なセキュリティ強化に取り組むことで、持続的な成長につなげ、投資対効果と事業機会を最大化していきます。
情報セキュリティに関する行動規範
情報セキュリティ体制
YKK APにおける情報セキュリティ推進体制として、情報セキュリティ委員会を設けています。全部門に落とし込むための縦軸となる機能推進体制、および専門領域別に施策推進を行うための横串となる専門部会体制の2軸で、全社横断的な情報セキュリティ施策を推進しています。
顧客情報の取り扱いについて
YKK APではお客様の個人情報を適切に管理、運用するため個人情報取扱認定店制度を設けています。個人情報取扱認定店制度では、個人情報漏洩の予防を目的として、当社が委託先(一次店)に提供する個人情報の管理レベルの改善および向上を図るため認定店向け研修会の実施や誓約書の締結を推進しています。
認定店に対しては個人情報の取り扱いに関する実効性を検証するためモニタリングを実施し、個人情報の適切な管理を行います。
情報セキュリティ教育
YKK APでは、情報セキュリティ意識の向上と習慣化を目的に社員への教育を実施しています。
教育では、セキュリティ情報の流出による会社としてのリスクや身近に起こり得る事例をeラーニングを通して学び、情報セキュリティの正しい知識と対応を身につけています。また、情報セキュリティ関連の資格取得を会社として奨励し、社員のITリテラシー向上を図っています。
さらに、WPS(ワークプレイスセキュリティ)による全員参加での作業環境の点検を通して、情報セキュリティの実践に努めています。